皆さんはシステム開発を依頼してこのような経験をしたことはありませんか?
- 約束していた納期までにシステムが完成しなかった
- 問題なく動いていた箇所が改修によっておかしくなった
- 完成したシステムの動作が遅くて使いものにならなかった
誤ったシステム開発の進め方(手法)によって起こるこれらの問題も、「Cache(キャシェ)」を使うことで防ぐことができるかもしれません。
そんな「Cache(キャシェ)」の特徴を、プロアスの開発実績と併せてご紹介していきます。
【まずはおさらい】「Cache(キャシェ)」の基本情報
「Cache(キャシェ)」は、InterSystems社のデータベース管理システムのこと。OracleやSQL Server、DB2などの他社製品がリレーショナル型(表形式)であるのに対し、Cacheはツリー(木)形式のデータベースとなっています。
また、独自のプログラミング言語(MUMPS)使用しているのも大きな特徴です。クエリや検索ではなく、変数を使ってデータベースにアクセスするという方法をとっており、非常に高いパフォーマンスのデータアクセスを提供しています。
残念ながら日本でのCacheの知名度はまだ低く、マイナーですが、プロアスではCacheの特性に活かした様々なシステムを開発しています。皆様のお困りごともCacheを使えば解決できるかも!?そんなCacheの特徴とプロアスのシステムを、これからご紹介していきます。
【特徴その1】ツリー形式だから改修・拡張が簡単にできる!
一つ目の特徴は、改修や拡張にも簡単に対応でき、診療報酬改定などの短納期の案件にも柔軟に対応できること。プロアスの自社製品である医事会計システム「N+」を例にご紹介します。
医療事務に携わっている方はご存知かと思いますが、2年に一度、医療サービスの公定価格である診療報酬の大幅な改定が行われます(これを診療報酬改定と呼びます)。
点数変更のようにマスタのみで対応できるものもありますが、多くの場合、プログラム全体の変更が必要になります。しかも、制度変更の仕様が開示されてから約1ヵ月という非常に短期間で改修を終えなくてはいけません。
ツリー形式のCacheはリレーショナル型と異なり、既存のデータ構造を変えることなく、必要な項目だけが追加できます。拡張性が高く、改修もしやすいことから、デグレードすることなく安定した品質がご提供できます。
【特徴その2】必要な時間は20msec(ミリ秒)!検索速度がとても速い!
二つ目の特徴は、検索速度がとても速いこと。外資製造メーカ向けに開発した庫内自動仕分けシステムをご紹介します。
荷物のバーコードをスキャナが読み取り、数百万件の仕分けデータから、該当する情報を検索する仕組みとなっているこのシステム。Cacheを活用することで、20msec(ミリ秒)以内で必要な情報を探し出すことができます。
Cacheは必要な検索インデックスを独自に作成できるので、性能が要求されるシステムにはうってつけの開発ツールになります。
また、リレーショナル型にも対応していますので、外部システムと連携が必要な箇所はリレーショナル型、性能を重視する箇所はツリー形式、といった形で柔軟に使い分けができることも特徴です。
【特徴その3】1時間のバッチ処理が10分以下に大幅改善!データ処理速度も速い!
三つ目の特徴が、データ処理速度がとても速いこと。Java・Oracleで構築されていたシステムをCacheに置き換えた際の性能測定結果をご紹介します
1億件を超えるデータを対象に、抽出・集計を繰り返しながらデータを作成する夜間処理。データ量の増加によって、処理に時間がかかるようになり、朝、お客様がシステムを利用し始めるギリギリまで処理が終わらないことが最大の問題でした。しかし表から読み取れるように、Cacheに置き換えることによって、処理時間を大幅に削減できました。
Cacheはデータベースでありながらサーバサイドで動く独自のプログラミング言語(MUMPS、CacheObjectScript)を持っています。よって、このようなバッチ処理も得意なのです。
プロアスは、医療・調剤システムを中心に、さまざまな開発実績があります
プロアスは、これまでご紹介したシステム以外にも、Cacheを活用したさまざまなシステムを開発しています。一例をご紹介します。
- レセコンベンダー様向け 「医事会計システム(OEMレセコン)」
- 調剤薬局様向け 「医薬品在庫管理・調剤会計システム・電子薬歴システム」
- 国立研究開発法人様向け 「輸血製剤管理支援システム」
- コンサルティング会社様向け 「医療費分析システム」
- 検査会社様向け 「検査受付・結果管理システム」
プロアスは豊富な経験と開発実績で医療業界のお客様のお悩みを解決します。
システム開発の依頼を検討される機会がございましたら、是非プロアスにご相談ください。
Cache(キャシェ)、プロアスのシステムに興味を持ったら、是非お問い合わせください
今回はCache第2弾として、Cacheの特徴とプロアスの開発実績をご紹介しました。皆様にとって、あまりなじみのない存在かもしれませんが、Cacheを使うことで解決できる課題も多くあります。システムのことでお悩みの方や、Cacheに少しでも興味を持たれた方は、プロアスまでご連絡ください!
writer
プロアス ソリューション・システム開発部 松原 亮(まつばら あきら)