病院での窃盗や犯罪を防犯カメラで未然に防ぐ!防犯カメラ設置の大事なポイント!

 

外部から自由に人が出入りできる病院は、盗難や犯罪が起こりやすい場所です。個人情報が入ったパソコンや患者カルテがある他、医薬品や医療機器といった重要な設備が多くあります。

また今年、神奈川県横浜市の某病院で何者かが点滴に異物を混入して入院していた患者が死亡した事件が大きくメディアで報じられていました。この事件を受けご自分の病院も防犯対策の意識が強まったのではないでしょうか?

このような盗難や犯罪を未然に防ぐために設置する「防犯カメラ」は病院の安全を守る機器として重要視されています。今回は、防犯カメラの種類や機能、そして効果的な院内の設置場所についてご紹介します。

 

防犯カメラの種類

ボックス型カメラ

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<メリット>
威圧感がある為、よくコンビニや銀行に使用されています。レンズが交換できるので、設置する場所に合わせてレンズを選択できるメリットがあります。また、防水保護ケースに収納することもできる為、雨のかかる屋外にも設置することができます。

<デメリット>
ボックス型カメラは、カメラの視線がどの方向を捉えているのか判断しやすい為、その死角を狙って侵入されてしまう可能性があります。やや、監視範囲が狭く死角が作りやすい点にも注意しなければいけません。また、患者に威圧感を与える、オシャレなエントランスや待合室に設置すると景観を損なう恐れもあります。

 

ドーム型カメラ

<メリット>
威圧感が少なく、目立たないのが特徴です。病院やレストラン、エントランスなど景観を重視する場所に設置されます。防水加工されているもの、夜間暗いところで映せるもの、赤外線照射など様々なタイプがあります。

<デメリット>
オフィスの雰囲気を壊さず設置できる反面、照明器具や煙感知器と見間違えた侵入者が、犯行に及ぶ可能性があります。また、ボックス型カメラよりもさらに小型のカメラが搭載されているため、記録画像の質がやや劣るといったデメリットもあります。手元の動きや顔の特徴をつかむためには、昼夜問わず高画質な撮影が可能な機能や、光学ズームが搭載されたタイプを選ぶ必要があります。

 

PTZ型カメラ

<メリット>
カメラの向きを自由にコントロール、ズームができます。また、自動で撮影位置を変えることができます。例えばその場で遠くを見たい、アップして見たい、また昼は駐車場全体を映して夜の無人の時は駐車場の奥を映しておきたい、このように使いたいときに適しています。

<デメリット>
PTZ型カメラは他のカメラよりも高額で、その性能を最大限に活用するためには監視員が必要です。自動で動くオートスイングという機能もありますが、場所が切り替わっている時には撮影できないというデメリットもあります。

 

ネットワークカメラ

<メリット>
LANケーブルで接続するネットワークカメラは遠隔地の様子をネット経由でPCやスマホなどから確認、操作できる点が特徴です。ネットワークカメラは設置が複雑になりやすいのでネットワーク工事も含めて検討が必要です。

<デメリット>
ネットワーク環境に依存するので、LANやHUB、ルーター等に不具合が起きた時、映像が途切れてしまう可能性があります。また、撮影した映像や音声をクラウド上に保存・管理しているサービスがありますが、映像が流出する危険性もはらんでいます。

 

防犯カメラを設置しておくべき病院内施設

 

薬品庫
薬品庫には注射針、睡眠薬、向精神薬、劇薬など絶対に盗まれてはいけないものがあります。また、薬品庫は内部関係者や薬品を納めに来る業者の出入りが多い為、誰でも薬を持ち去ることができます。薬品棚の監視や入退室の記録を取る為にも防犯カメラを設置しましょう。

★ポイント
薬品庫は棚や物が多くあり死角が生まれやすい場所です。出来るだけ死角を作らないように設置しましょう。

医事課
医事課では多くのパソコン、ノートパソコンを使用しますが、こうしたパソコン・ノートパソコンの盗難被害が多く発生しています。パソコン内には患者カルテや個人情報も入っており、個人情報漏えいという大きな問題に発展してしまいます。防犯カメラは内部不正による盗難防止にも有効です。

★ポイント

患者カルテや書類が判別できる高画質カメラを設置することで、鮮明な証拠を確保することができます。また、説明なしにカメラを設置すると職員への不信感に繋がるので、設置前には必ず目的を職員へ説明することが大切です。

受付窓口
現金の取り扱いがある受付窓口では、混雑して職員の入れ替わり立ち代りがある中で不正金が発生することがあります。防犯カメラを設置する事で、内部不正に対する抑止効果、証拠記録ができます。

★ポイント
受付で患者からとのトラブル対策に、患者とのやりとりの記録を残す為、マイク付きの防犯カメラの設置がオススメです。

病棟
病棟に防犯カメラを設置することは、プライバシーの問題から難色を示す病院が多い場所です。しかし、病棟では夜間等職員が少ない時にトラブルが発生したり、患者が徘徊して行方不明になることもあります。実際に警察機関と連携の為に設置している病院も存在します。防犯カメラを活用して病院の安全を守りましょう。

★ポイント
ナースステーションへの出入り口が大きく開かれている為、人の出入りがしやすい環境です。広角に撮影範囲をとらえ、出入りを確認できる高画質カメラを設置しましょう。

玄関、職員通用口
病院は誰でも自由に出入りができる場所です。不審者を見逃さない為にも防犯カメラの設置は必ず行いましょう。防犯カメラの存在を気づかせることで、犯罪を未然に防ぐことができます。また、業者の出入りもある職員通用口にも防犯カメラを設置しましょう。

★ポイント
人相まで鮮明に撮影・記録できる高画質カメラを設置する事で、犯行を抑止し、有事の際の鮮明な証拠を確保することができます。証拠があれば、その後の対処も確実に、迅速にすることができます

おわりに

病院は人の出入りが多く、不審者が侵入しやすく、金品や薬物、個人情報など、犯罪に悪用したり、お金に変えたりできるものがたくさんある場所でもあります。ときには、患者の命に関わる事件が発生します。病院は決して犯罪と無縁な場所ではないということを意識して、しっかりと防犯対策を行うことが重要です。

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